【0から学ぶAI】第211回:Pythonの基礎 〜AI開発で主に使用されるPython言語の基本を解説

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前回のおさらいと今回のテーマ

こんにちは!前回は、第7章のまとめと理解度チェックを行い、学んだ内容を振り返り、理解を深めました。今回は、第8章に入り、AI開発で広く使用されているプログラミング言語であるPythonの基礎について解説します。

Pythonはそのシンプルさと強力なライブラリの豊富さから、AI開発において最も人気のある言語です。この言語の基本を理解することで、今後のAI開発に役立つ知識が身につきます。では、Pythonの基礎を見ていきましょう!

Pythonとは?

Pythonは、1990年代にオランダのプログラマー、グイド・ヴァンロッサムによって開発されました。Pythonの特徴は以下の通りです。

  • シンプルな文法:可読性が高く、初心者でも学びやすい。
  • 豊富なライブラリ:AIやデータ分析、ウェブ開発など多くの分野で利用可能なライブラリが揃っている。
  • マルチパラダイム:オブジェクト指向、手続き型、関数型プログラミングをサポート。

これらの特徴により、Pythonは特にAI開発やデータサイエンスの分野で広く使われています。

Pythonの基本構文

1. 変数とデータ型

Pythonでは、変数を宣言する際にデータ型を指定する必要はありません。以下のように、簡単に変数を定義できます。

# 変数の定義
x = 10       # 整数型
y = 3.14     # 浮動小数点数型
name = "AI"  # 文字列型
is_active = True  # ブール型

主なデータ型は以下の通りです。

  • int(整数)
  • float(浮動小数点数)
  • str(文字列)
  • bool(ブール値:True または False)

2. リスト、タプル、辞書

Pythonには、複数のデータを格納するためのデータ構造がいくつかあります。

  • リスト:複数の要素を順序付きで格納し、変更が可能。
  • タプル:リストと似ているが、変更ができない。
  • 辞書:キーと値のペアでデータを格納し、キーを使ってアクセス可能。
# リスト
fruits = ["apple", "banana", "cherry"]

# タプル
dimensions = (1920, 1080)

# 辞書
person = {"name": "Alice", "age": 25}

3. 条件分岐とループ

Pythonの条件分岐にはifelifelseが使われ、ループにはforwhileがあります。

# 条件分岐
x = 10
if x > 5:
    print("xは5より大きい")
elif x == 5:
    print("xは5と等しい")
else:
    print("xは5より小さい")

# ループ
for fruit in fruits:
    print(fruit)

count = 0
while count < 5:
    print(count)
    count += 1

4. 関数の定義

Pythonではdefキーワードを使って関数を定義します。関数はコードの再利用性を高め、プログラムを整理するために重要な役割を果たします。

# 関数の定義
def greet(name):
    return f"Hello, {name}!"

# 関数の呼び出し
print(greet("AI"))

Pythonの基本操作と便利な機能

1. リスト内包表記

リスト内包表記を使うと、リストの生成を簡潔に記述できます。

# 通常のリスト生成
squares = []
for i in range(10):
    squares.append(i * i)

# リスト内包表記を使ったリスト生成
squares = [i * i for i in range(10)]

2. ラムダ関数

ラムダ関数は、無名関数を定義するための簡単な方法です。

# 通常の関数
def add(x, y):
    return x + y

# ラムダ関数
add = lambda x, y: x + y

ラムダ関数は短く書けるため、mapfilter関数と組み合わせて使われます。

3. モジュールとパッケージ

Pythonでは、モジュールをインポートすることで外部の機能を簡単に利用できます。特にAI開発では、NumPyPandasなどのライブラリが頻繁に使用されます。

# mathモジュールのインポート
import math

# モジュールの関数を利用
print(math.sqrt(16))  # 出力: 4.0

AI開発において、これらのライブラリを活用することで、高度な数値計算やデータ処理が効率的に行えます。

まとめ

今回は、Pythonの基本について解説しました。Pythonはシンプルな文法と強力なライブラリにより、AI開発に最適なプログラミング言語です。基本的なデータ型や構造、条件分岐やループ、関数の定義などを理解することで、今後のAI開発に必要なスキルを習得する第一歩となります。

次回予告

次回は、Anacondaのインストールと環境設定について説明します。Pythonの開発環境を整えることで、スムーズにAI開発を進められるようにしていきましょう!


注釈

  • リスト内包表記:リストを簡潔に生成するPythonの構文。
  • ラムダ関数:簡単な無名関数を定義するためのPythonの機能。
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